【開催レポート】FactorISM 2026にご参加いただきありがとうございました!|工場をひらいて見えたこと
会期中、たくさんの方が遊びに来てくださいました。
2026年10月23日(金)・24日(土)の2日間、八尾の工場をひらいて「FactorISM 2026」に参加しました。
ご予約いただいた皆さま、足を運んでくださった皆さま、本当にありがとうございました。
普段は製品づくりに集中している工場に、子ども連れのご家族、歯ブラシの構造に興味を持ってくださった方など。
来てくださる方の顔ぶれが、想像していたよりずっと幅広かったことが、まず印象に残っています。
なぜ、工場をひらいたのか
FactorISMは「こうばはまちのエンターテインメント」を合言葉に、ものづくりの現場を一般公開するイベントです。
2026年は7年目、テーマは「響く -Resonance-」、総勢107社のまちこうばが参加しました。
私たちが参加を決めた理由はシンプルです。
歯ブラシは、毎日誰もが使うのに、どうやってつくられているかを知っている人はほとんどいません。
そこに面白さがあると考えました。
知らないまま使っているものを、一度だけでも「見たことがある」状態にできるのは、工場を持っている側にしかできないことだと思います。
当日やったこと
1. 歯ブラシのお話
まずは座学から。
歯ブラシの構造、そしてなぜ八尾が歯ブラシの地場産業になったのかという歴史をお話ししました。
八尾で歯ブラシづくりが始まった背景を知ると、目の前の1本の見え方が変わるはずです。
2. 歯ブラシを分解してみよう
いちばん反応が大きかったのがここです。
歯ブラシの毛を固定しているのは、接着剤ではなく「平線」と呼ばれる小さな金属。
実際にペンチで歯ブラシを割って、中身を見ていただきました。
「え、金属なの?」という声が、毎回上がりました。
参加者の方が帰り際に「今日いちばんの驚きでした」と話してくださったのも、この瞬間です。
3. 工場見学:植毛の工程
普段は入れない製造ラインに入っていただき、毛を1本ずつ植え付けていく植毛機を見学しました。
機械が動く音、毛が打ち込まれていく速さ。
ここは説明するより、見ていただくほうが早い工程です。
4. 毛切り体験
最後は手を動かしていただく番です。
植毛した毛の先を整える毛切りを、実際に機械で体験していただきました。
自分の手で歯ブラシが完成していく感覚は、見学だけでは得られないものです。
5.完成した歯ブラシはお土産に
見て、学んで、体験して。最後に、完成した歯ブラシをお持ち帰りいただきました。
今回の体験が、歯ブラシをより身近に感じるきっかけや、ものづくりへの興味につながっていたらうれしく思います。
スタッフの声
2日間、現場に立った2人に話を聞きました。
「伊庭さん」(製造):来年は、事務所での座学を省いて、工場のなかで開催したいと考えています。 というのも、座学のあいだ、お子さまはどうしても説明を聞き続けるのが難しいためです。 内容も工夫したいと思っています。
ご自身でハブラシをお選びいただき、毛材もお選びいただいて、“マイハブラシ”をつくっていただくスタイルです。 できあがったハブラシは、透明ケースなどに入れて、高級感のあるかたちでお持ち帰りいただきたい——そこまで含めて設計したいと考えています。
「森林さん」(営業):座学を担当させていただきました。噛み倒して、聞き苦しかったと思います。次回はもっとうまく話せるように頑張ります。
そのうえで、3つ気づいたことがあります。
・ ハブラシを割っていただいた瞬間。これまで「もうやったことがある」という方に出会ったことがありません。
・「一番良いハブラシはなんですか?」という質問。とても難しい問いで、答えに苦慮しました。
・座学の説明には課題を感じました。たとえば、工場で機械を稼働させながら話すなど、変えてみてもいいかもしれません。
見えてきたこと、来年に向けて
2日間やってみて、手応えと課題の両方が見えました。
手応え:手を動かすパートは、年代を問わず刺さる
分解と毛切り。この「手を動かす」パートが、年代を問わず刺さりました。 反対に、説明だけのパートは、どうしても集中が切れやすい。
触れる工程を増やすほど、満足度は上がる。その確信が持てました。
課題は、2つありました
ひとつめは、来たい人が来られないこと。
1回あたりの受入れ人数には限りがあります。当日は、ご希望に添えずお断りした枠がありました。 少人数だからこそ、質問に丁寧に答えられたという利点はあります。
ただ、その利点を守るほど、来られない人が増えてしまう。 来年は、1回の人数を増やすのではなく、開催回数を増やす方向で考えています。
同じ密度のまま、扉を開ける回数を増やせないか、という検討です。
ふたつめは、説明の時間の持たせ方。
スタッフ2人が口をそろえて挙げたのが、座学の難しさでした。座って話を聞く時間が長くなると、子どもたちはどうしても集中が切れます。
振り返ると、反応が大きかったのは手を動かす場面ばかりでした。
来年は座学を短くして、工場の中へ移す。機械を動かしながら、その場で説明する。そんな形を試したいと考えています。
おわりに
2日間、私たちの工場に足を運んでくださった皆さま、本当にありがとうございました。
FactorISMの運営・実行委員会の皆さま、同じ会期をともにした出展者の皆さまにも、この場を借りて御礼申し上げます。
これからも、歯ブラシづくりの魅力と、ものづくりの楽しさを発信していきます。
「工場を見てみたい」「こんな歯ブラシをつくりたい」というご相談は、いつでも歓迎です。
多葉刷子工業所について
有限会社多葉刷子工業所は、大阪府八尾市で歯ブラシを製造しています。
1949年(昭和24年)の創業以来、培ってきた植毛技術・毛切り技術を活かし、歯ブラシのOEM製造にも取り組んでいます。
歯ブラシづくりに関するご相談やOEMのご依頼など、お気軽にお問い合わせください。
有限会社 多葉刷子工業所
〒581-0072 大阪府八尾市久宝寺4丁目2-38/TEL 072-922-3429
お問い合わせ:https://tababrush.com/





